都内在住のTさんは、特に深い考えもなくLINEを使っていました。ところがある日一念発起、その便利ツールLINEと距離を置こうと決意したのです。
さて、Tさんはどのように脱LINEをするのでしょうか? というか、し得るのでしょうか!?
これはその名の通り、Tさんが、LINEから離れるまでの実況日記です。さ〜て、続くかな?

といってもいきなり卒業する勇気はない……ということで、利用頻度を減らす方法を考えた結果、まず友達を減らすことにしました。うんうん、用事を減らせば使わないもんね。
緊急の連絡とかもあるので、ひとまず家族はそのままにしておくとして、とりあえず“ともだち一覧”から人を減らしていきます。
しかし「ともだちを削除」という文言は多少胸が痛みますね。そこを狙っているのでしょうか? その手には乗りませんよ!
まず削除したのは、企業やお店の公式アカウント。
なんとなく登録したアカウントが多く、ここは心を削らなくて良いので大丈夫。ぽんぽん消します。
次に、疎遠になっている人。まあ、こちらもぽんぽん削除できます。そもそも誰だか覚えていない人なども多く「人間関係とは何か?」と考えさせられます。
と、ここで手が止まります。
「疎遠だけど連絡は取りたい」「元気かな」などと思いを馳せています。これは典型的な“掃除中にアルバムを見始めるタイプ”の道草です。
いかんいかん。Tさん、心を改めて削除を続けます。
ここで、登録人数が2/3くらいになりました。もっと減らせるはずです。
追って、SNSやメールで、LINE以外の連絡先がわかっている人を消していきます。
この辺りはよく考えたら、LINEを知っていることすら忘れている人も多いです。どうせDMとかで会話できるのです。「またあっちで」と思いながら、この方々もサクサク消していきます。
さあ、次は心を鬼にして「疎遠だけど連絡はとりたい」人です。ああ、ちょっと後ろめたいですね!
でもご縁があればまた会えるでしょう! さよなら! いや、ダメかも……。早くも弱気になっています。
というわけで、逡巡した挙句に残ったのが
・疎遠でも、やっぱり連絡は取りたい人
・直近でやり取りをした人
・普通にやり取りが多い人
・家族
・行政関係のアカウント
・やり取りが多いグループチャット
です。
さて、いよいよ難しくなってまいりました。「なんでこんなに皆ここに集ってるんだバッキャロー」などと言いたいですが、それは以前のテキストを読んでいただくとして、ここでは置いておきます。
もっと潔く消してしまえたら良いのかもしれませんが、頭をよぎるのは「LINEやってないんだ」と伝えた際の、相手の反応。その場の「あっ」という空気を想像すると眉毛がハの字に……。
しかし人間、思い切りが必要です。
なんとなくともだち登録の削除が落ち着いてきたところで、家族に「LINEで連絡するのやめようと思って」とサラッと伝えたところ、お〜っと! これは微妙なムードだ!
「じゃあ新しいアプリを入れるの?」と、いくぶん苦い顔で返され、まずい! 気を使わせたくない!! と焦ったTさん。迫り来る気まずさに耐えられず「ううん、今まで通りLINEで大丈夫」とほんのりしたsmileで返事をしてまいました。残念! Tさんは気が小さいのです。
親に関しては普通に高齢のため、やりやすい形を維持したいので保留とすることに。
以上でこの日は終了しました。
さて、だいぶ減りましたがそれでも“ともだち”はずいぶん残っています。
家族にすらLINEをやめようとはっきり言えずに終わってしまったTさん。沈痛の面持ちで「これ以上どうしたら良いのかよくわからない。やはり難しい」と語ります。
また、前回の記事で提案のあったDelta Chatについては「だんだん仕組みがわかってきたと思います。マスターまであと一歩だと思います」とのこと。大してわかっていないようです。
それでは、何か進捗があったらまたお知らせします。もしこの続編がなかったらそのときは察してください。
おまけ
TさんのリアルタイムチャレンジはBlueskyで実況しています。下記ポストのリプを辿ってください。